1日1冊レビューし太郎

おススメの本ご紹介します。本の紹介を通して、自分の人生観や経験などをお話しします。日本の大学を卒業後、ALLEX Programに参加するために渡米。Missouri州のWashington大学、NY州のUnion大学、そしてHarvard大学で日本語教員として働きました。このブログでは、おススメの本の紹介を通して、自分の人生観や経験を語りたいです。あなたの悩みを解決させてください!いつでも相談に乗ります(^O^)

世界を知る力 日本創生編 (PHP新書)

今日の1冊。

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寺島光郎氏の本をおすすめされたので、Kindle Unlimitedで読み放題の中から1冊選んで読んでみました。寺島氏のプロフィールを簡単にご紹介。

 

1947年北海道生まれ。早稲田大学大学院政治学研究科修士課程修了後、三井物産入社。調査部・業務部を経て、ブルッキングス研究所(在ワシントンDC)に出向。米国三井物産ワシントン事務所長、三井物産戦略研究所所長、早稲田大学大学院アジア太平洋研究科教授、三井物産常務執行役員等を歴任し、現在は日本総合研究所理事長、多摩大学学長、三井物産戦略研究所会長。著書は『新経済主義宣言』(第15回石橋湛山賞受賞、新潮社)など多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

 

東日本大震災の直後、日本中の人々が、不安、苦悩、孤独感にさいなまれていました。「日本は再生できますか?」――。問われているのは、筋道立った思考の再起動であるという主張。

 

親鸞聖人の思想、幕末の志士たちの生き様、そして関東大震災の教訓……。私たちの歴史を振り返ることで見えてくるものは何か?親鸞聖人がいうように、「絶対他力」からはじめて自立自尊の大切さが浮かび上がります。

 

いま本気で考えるべきことは何か?産官学のネットワークのなかで独自の思考を積み重ねてきた全体知の巨人が提示する真の復興構想、新しいエ新しいネルギー戦略とは? 『世界を知る力』待望の続編。

 

 

この本に関しては一つだけ。今朝コーチャンフォードトールで読んでいたんですが、ある部分を読んで泣いてしまいました。新木富士雄さんの福井大空襲の体験談を読んだ時です。太平洋戦争末期の昭和20年(1945)7月19日の出来事です。

B29爆撃機、約120機が一万発近い焼夷弾福井市内に投下したとされる福井大空襲では、約1600人の住民が落命。市街の大部分が壊滅するという甚大な被害を受けている。

深夜の空爆だったが、住民は水を求め、福井城の堀や足羽川に折り重なるように して飛び込んだといわれる。 新木さんの家も焼かれ、家族みな逃げ惑いながら川に飛び込んだ。

川に下半身を浸して布団をかぶり、ふりかかる火の粉を避けた。見渡せば、川 一面、逃げてきた人、人、人。 そのとき、川中を埋めつくしていた避難民の人が、誰が号令をかけたというわけでもないのに、一斉に「南無阿弥陀仏」を称え始めたのだという。

「それがね、大合唱のようになって、今でも自分の耳のなかに残っているんだ」 と新木さん。「南無阿弥陀仏」と称える大合唱が、彼にとっての戦争の記憶なのだっ た。子供にしてみれば、訳のわからない不条理である。

だが、彼の記憶はそこで終わらなかった。「そのとき、親父の姿が見えないと思って、かぶった布団のすき間から外を覗いたら、 家族のために懸命になって、川の水をバケツですくっ ては布団にかけ、火の粉を消してくれていたんだな。もう仁王立ちのようだっ た」

新木さんは、「今でも 自分の親父を思い出すとき、その姿が浮かぶ。 あれが、親父のイメージの原点 だった」といいながら、ポロッと涙をこぼしたのである。

 

その話を聞きながら、思わずもらい泣きすると同時にわたしは、あらゆる理論の理屈を超えて、念仏を称えるたちの心のなかにあるものが何なのかがわかったような気がした。親鸞が切り開いた絶対平等主義が、こういうところに生き続けているのだと。そして、その普遍的な価値についてさらに考え深めてみたいと思っ た。

 

本を読んで涙を流す。涙を流した理由は「その情景が目に浮かんだから」です。みなさんも本書を手に取ってみてください。