本日ご紹介する本はこちらです。
私は大学を卒業して3年間、アメリカの大学で日本語教員をしていたので、「言葉」について考える機会が多かったです。また、アメリカに住んでいながら、日本語や日本の文化について学ぶための時間を確保していました。
せっかくアメリカに住んでいるなら「英語」を勉強しろよ、と思われる方もいらっしゃるかと思いますが、その時間は僕にとって必要な時間だったともに、母国の魅力や課題を考える貴重な時間だったんです。
日本語と向き合っていた僕が出会ったのが本書でした。一冊の辞書を完成させるために奮闘する登場人物や主人公の恋愛模様など、読んでいて夢中になる内容になっています。特に印象深かったのは、「”右”という言葉の説明の仕方」(みなさんだったらどうやって”右”を説明しますか?)や「”上がる”と”昇る”の意味の違い」、「愛の語釈」などです。詳細については本書を読んでみてください。原作を題材に映画化もされていたので、映画の方も見てみましたが、正直いまいちでした。
僕はどちらかというと、小説よりも映画派だったのですが、今回に関しては「小説」のほうが断然面白かったです。本書を読んでから、映画よりも小説派になった気がします。自分の頭の中で色々想像できる時間があるので、さらに自由で至福な時間を過ごすことができます。心温まる物語を欲している方はぜひ読んでみてください!